月別アーカイブ: 2015年4月

コラム「ネットワークを育てる」


こんにちは、代表の呉です。

よく「横のつながりが足りない」だとか「NPO同士の連携や行政・企業との連携が大事だ」とか言われることがありますね。
しかし、自分たちの団体の運営だけでも精一杯で、そこまで手が回らないというのが本音であり、実情なのだと思います。
それも十分わかった上で、自分たちもそうだから自戒も込めて言いますが、「ネットワークを育てる」ことが大事みたいです。

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『世界を変える偉大なNPOの条件』の6つの原則のうちの4つ目の原則は、この「ネットワークを育てる」であり、偉大なNPOはことごとくネットワークを育てることに時間やお金や人員を投入しています。経営戦略の核なんですね。


■知識を分け与え、他の団体を支援する。他のNPOが模倣するのを積極的に助ける。オープンソース戦略。

■未来は大きな組織のなかにはない。未来はネットワークの中にあり、他の組織に奉仕することにある。


■競争は逆効果。他のNPOはパートナー。他のNPOと協力して資源を増やしていくことが、私たちの仕事。


■社会変革を起こすうえで、「組織志向」は最速でも最短の道筋でもない。(ネットワーク志向が最速で最短)


■ネットワーク重視は自己利益に適う。NPOのネットワークを通じて連携し、単独で活動するより大きな影響力を発揮するのである。


■ネットワークを「てこ」に影響力を高める。彼らは、自分たちの城を築いたり、資源を貯めこんだりすることはない。逆に、知識や資源をどんどん他に与えて影響力を高める。


■才能を囲い込まず分野の人材を育て、同じ分野のNPO全体で共有する。「私たちと働いた後、ここを出て行った人たちが、社会全体への“配当”であり、社会の人的基盤となっている。」


『非営利組織論』にも以下のような記述があります。
①ネットワークで資源を融通し合う
非営利組織が資源不足に対処するためには、ネットワークを形成することがある。意図的にはじめからネットワークをマネジメントに取り入れるのである。自前の資源調達に固執するのではなく、不足は不足として、むしろネットワークを積極的に展開すれば、相互依存することで自立の余地は少なくなるが、関連する組織が互いに連携すれば、融通できる資源は格段に多くなる。
②コア・コンピタンスと相互補完
単独の組織によるフルセット戦略は限界に突きあたり、それに代わって、それぞれコア・コンピタンスを持つ分野に特化した諸組織が、相互補完的に結び付き、全体としてフルセットのサービスを提供するネットワークが優位性を持つようになる。

ここにもあるように、団体のレベルやステージをもう一段上にあげたいと思ったならば、その方法のひとつは「ネットワークを育てる」ことなのかもしれないですね。
そして、そのためには、「コア・コンピタンス(強み)」を持つことや「何屋さんなのか」ということを明確に定めて実績を積むことも大事な気がします。その方が他の団体やパートナーと組みやすくなりますからね。

団体の運営や人のマネジメントで精一杯ではありますが、少しずつ少しずつネットワークを育てて、ネットワークの力で団体を引き上げつつ、ビジョン達成の実現力を強めていきましょう。

(代表 呉哲煥)

 

コラム「個別連絡が場をつくる」

こんにちは、代表の呉です。

イベントやミーティングに人を集めるときに、この「個別に連絡する」という方法は「手間」と「コスト」のかかる方法ですね。
メーリングリストやfacebookに投稿することで、自動的に集められたらいいですよね。

長年イベントやミーティングをやってきて(人を集めてきて)、試行錯誤しながら、現時点でたどり着いている結論は「個別連絡」の重要性と効果です。
1人1人に「今度こういうイベントあるんだけどどうですか?」「今度のミーティングちゃんと来れる?」と連絡すること。

社外向けのイベントならまだしも、社内のミーティングにも個別連絡は必要なの?
と思われるかもしれません。
ここは確かに私も迷うところで、「ここにどこまで手間・コストを割くのか(割かなきゃいけないのか)」「みんな対等で自発的に参加しているんだからリーダーが世話焼くみたいなことでいいのか」といったところで、どこまでやるべきかはケースバイケースですね。


ただ、やっぱり人によって温度差はあるし、メーリングリストに一本連絡して、「行きます!」と連絡してちゃんと来る人もいれば、それだけでは「行きます連絡」もなく、実際来ないということもあったりします。そこに文句を言うよりも、その温度差を認めて、リーダーの主体で温度を上げていく努力をする・・・ぐらいの姿勢がリーダーには必要だと思います。

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イベントも、「空中戦」でFacebookやTwitterにたくさん情報発信することはとてもとても重要ですが、「数字をつくる」上では「個別連絡」はとても有効です(「地上戦」とか言ったりします・笑)。「個別連絡」(地上戦)の積み重ねは確実に結果をつくりますし、それが基盤にあってこそ「空中戦」が効いてきます。

「場づくり」は人を集められなくては意味がありません。目的やテーマに合わせて必要な人数が集まってこそ「場」が生まれ、「交流・対話」が生まれ、「何か(創発)」が生まれます。なので、「意地で」(笑)人を集めないといけないのです。

「イベント」も「ミーティング」も、当たり前だけど人を集めることが重要です(テーマ・目的に合った必要人数を集めることが重要です)。
そして結果を出すためには、「個別連絡」のような手間とコストのかかる泥臭いことが大切になります。
「泥臭いことをとことん意地でやりきる」覚悟があることこそが、イベントリーダー、ミーティングマネージャー、ひいてはコミュニティリーダーに必要な資質・スキルなのではないでしょうか。

                     (代表 呉哲煥)

 

コラム「”始める理由”と”続ける理由”は同じではない」

いま関わっているコミュニティやNPOに、関わり始めた理由はなんですか?
その理由は、今でも続けている理由と同じものですか?

最近、いろいろな地域・組織から”新たな人材の獲得”や”コアスタッフを増やすための育成・巻き込み”といったテーマでのセミナーのご依頼をいただくことが増えています。
その中でマネジメント側の思考としてお伝えしていることに、”スタッフの報酬の確認”というものがあります。
これは金銭的報酬のことだけではなく、主に心理的報酬のことです。
たとえば、理念共感、成長実感、仲間・居場所感、スキルの獲得、多様な人材とのネットワーク、などなど。
CRファクトリーでは、新たなスタッフがチェックインする際に、報酬が何か=何故関わるのかということを必ず確認し、それを基に配属チームや業務・役割を一緒に考えることにしています。

コミュニティやNPOにおける関わりでは、この”何故関わるのか”の重要性の比重がとても大きいと感じているからです。

そして組織ではなく個人の目線で考えれば、冒頭の問いに戻ります。
私は、人のコミュニティに”関わる理由”は変化していくものだと思っています。

様々な出会い、失敗も成功もある体験、のめり込んだからこその感動などを経て、ふと、自分が思っていたよりも深く長く団体と関わっていることに気づきます。
その時改めて、関わりを”続ける理由”を考えてみることで、自分自身がいま大切にしている価値観や、コミュニティの中で得ることができているものを知り、自己理解が深まるきっかけにもなります。

ドラッカー先生は、「NPOはチェンジエージェントである」と言いました。NPOには関わる人に変化を起こす担い手としての役割があるということです。
理由が変わるということは、行動が変わることに直結します。

自分自身も含めてチームを見渡して、コミットメントやアクションの良い変化を感じ取ることができたら、その理由について対話してみましょう。
相互理解のレベルが深まり、きっとチーム全体のモチベーションを高めてくれるはずです。

(事業局長/コンサルタント 五井渕 利明)

 

コラム「組織と遊び」

こんにちは、代表の呉です。
先週末にNPO法人CRファクトリーの夏のスタッフレジャーで奥多摩キャンプに行ってきました。
40人が宿泊できるバンガローを貸し切り、みんなで川遊びをし、薪で火を起こしてごはん&カレーをつくり、夜は花火をして、そのまま深夜3時までトランプをしたり語ったりの飲み会。翌朝もみんなで朝食をつくって、みんなで片付けをして、また川遊びをして、温泉に入り・・・とにかく遊び三昧です。

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夏の奥多摩キャンプはもう毎年の恒例で、ここで新しく入ったスタッフも、昔活躍したスタッフも、学生も社会人も、みんなが一気に仲良くなります。

ビジョンや事業戦略の話もなく、事務連絡すらもろくになく、ただただひたすら夏の想い出づくり・レジャーをしています。

なぜNPOのメンバー・スタッフで毎年キャンプに行くのかというと、ただ単にこういうことが好きだからいう理由も多分にあるのですが(笑)、やっぱり組織マネジメント的な意図がそこにはあります。

意図1:関係性
メンバー・スタッフ間の関係性が良くなる(遊び&語りにより)
意図2:居場所・愛着
人生の大切な想い出や1ページを一緒につくることで居場所や家族になれる
意図3:多様性のあるコミュニティ
レジャーの楽しさ・敷居の低さは、普段あまり関われていないメンバー・スタッフも参加しやすく、多様性のあるコミュニティ形成に寄与する

といった意図があり、効果があるのだと思います。

遊んでばかりでもダメですが、機能的・効率的に働いているだけでもダメでしょう。ビジョンや経営戦略を語り合う2泊3日の合宿もするし、ただただ遊ぶキャンプや遠足や飲み会もするし、そのバランスが重要ですね。
ワンピースで言う「戦い」と「宴」のバランスですね。良く戦い、良く遊びねぎらう。

いろいろな団体を見ていて、どちらかと言うと「遊び」があまりない団体の方が多いのではないでしょうか。
「それよりもものごとをどんどん進めて、成果を出して、団体を良くしたい・社会を良くしたい」「ただでさえみんな忙しいのに遊んでいる余裕はなかなかない」と思うのが代表やリーダーの自然な価値観・感情だと思います。私もご多分にもれず、とってもそっちの人間です。

しかし、事業の推進力は一人の力ではなく組織の力であり、社会を変える推進力は
コミュニティの力です。

目の前の業務や成果に目を奪われすぎずに、年間単位で「人のモチベーション」や「メンバー・スタッフ間の関係性」や「組織としての一体感・推進力」を上げていくという視点・発想を持ち、それを実現するための具体的な社内イベント年間計画や人事的施策を施していきたいですね。

メンバー・スタッフの「関係性」を良くし、「愛着」を高め、「多様性のあるコミュニティ」になるための「遊び・レジャー」について、真剣に考えてみませんか。そして、それを年間計画の中に入れ込んで、実行し、熱くあたたかい組織づくりを実現していってください。

          (代表 呉哲煥)

 

コラム「”人が変わることで社会を変える”コモンビート」

NPOやソーシャルビジネスの担い手は、大なり小なり、方向性は様々ですが、”社会を変える”ことを志しています。
 この”社会”という、曖昧でどうやら大きいらしい、掴みどころのないものに変化を起こすために、私たちは”何を変えることで”アプローチしているのでしょうか。

 先日、NPO法人コモンビートの”100人100日プログラム”の集大成、ミュージカル「A COMMON BEAT」の公演を観に行ってきました。しかも理事長・安達亮さんに当日の舞台裏を一日中ご案内していただいて(ありがとうございます!!)、そこに関わるたくさんの人たちの熱量に触れることができました。

 気づきや感動の全てをレポートしようとするとおそらく2万字ぐらいのボリュームになってしまいそう(冗談ではなく)なので、それはまた別の機会として。
 私にとって最も印象的だったのは、コモンビートが起こす”人の変化” です。

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”100人100日プログラム”の参加者であるキャストのひとりひとりが、この期間に強烈で濃密な体験をすることは想像に難くありません。

 経験ゼロから100日でミュージカルの演者になる難しさ、多様な個性を持つ仲間たちとの関係性、”お客様”や”チケット”を意識した時に感じるプレッシャー、コモンビート10年の歴史と人の厚み、自己表現することへの抵抗や葛藤。

 プログラムの最初に、全員のキャストが100日後に向かって”自分への手紙”を書くそうです。その手紙は公演初日の本番直前に、それぞれの手元に戻ってきます。
 みんなじっと静かに読んでいる間、反応は100人100通りです。
 過去の自分に勇気づけられて瞳の奥が燃え上がる人、戸惑ったような照れ笑いを浮かべる人、読んだ後すっと目を閉じて考え込む人、号泣して止まらなくなってしまう人、その仲間の肩を抱いて元気づける人。
 100日前の自分自身が何を訴えかけてきているのか、それは当人しかわかりません。
 そして笑った人も泣いた人も、すぐに初日の舞台に上がります。

どん帳が下りたステージの裏で仲間とともに最後の気合入れをして、
いよいよ幕が開く。

目の前には自分たちが必死に声をかけて集まってくれた、満員御礼の
2,000人の観客。

作品に込められた”個性が響き合う社会へ”という想いが世界中に届く
ように、100人の100日の全てを出し切って演じきる。


 私はミュージカルを観ること自体が初めてでしたが、ほとんどずっと泣いていました。
 作品の素晴らしさはもちろんですが、キャストひとりひとりの個性の輝きが、”自分らしく・たくましく”在ることへの喜びが、熱量となって客席まで伝わってきたからだと思います。

 それぞれの人間性が180度変わったとか、そういうことではないのでしょう。
 自分が自分自身のまま、仲間とともに認め合い支え合い、響き合いながら表現活動をすることを通して、少しずつたくましくなっていく。
 コモンビートは、そんな”人の変化”をつくり出し続けているのだと感じました。
 そして”自分らしく・たくましく”生きる個人を増やすことを最も大切にして集中することが、結果的に社会を変えることになるのでしょう。
 コモンビートは”人が変わることで社会を変える”NPOなのだと、ミュージカルを観終わった後しばらくして腹落ちしました。

 さて、私たちは”何を変えることで”社会を変えようとしているでしょうか?
 経済活動? 構造や仕組み? 商品やサービス?
 NPOそれぞれの”レバレッジ・ポイント”が存在し、そこに注力をすることこそが、社会を変えるアプローチなのだと思います。
 みなさんのレバレッジ・ポイントはどこでしょうか?

 私たちCRファクトリーはどうでしょうか。
 多様な個性を持つ全ての人が、居場所・仲間を感じる場を持てる社会に。
 そのために、あたたかいコミュニティや、人を幸せにできる人を増やす。
 だから、より人を大切にできるような組織運営を可能にする仕組みを生み出す。

 なるほど、コモンビートにかなり近いものがありますね。
 ミュージカルに感動したり、理念に強く共感したりする理由がわかった気がします。
 そして自分たちのレバレッジ・ポイントが一段階明確になったと感じました。
 この気づきも、”100人100日プログラム”が起こした、人の変化のひとつなのでしょう。

   (事業局長 五井渕 利明)

  コモンビートのHPはこちら⇒http://commonbeat.org/
  まずは体験・体感! 気軽にコンタクトしてみましょう!

コラム「多様で素敵な仲間と活動できる喜び」

こんにちは、代表の呉です。
昨日『世界を変える偉大なNPOの条件』を題材とした勉強会を開催しました。
偉大なNPOに共通する6つの原則の6番目「第六の原則」は「権限を分担する」というものでした。

一部ご紹介すると、
■NPOという複雑な環境下では、トップダウン型モデルは成功確率が低い。
■本書で取り上げた偉大なNPOは、いずれも現在、代表としっかり連携して動くCOOに相当する人材を持つ。トップが二人体制である。
■こういった(偉大な)NPOには、頼りになる右腕がいるだけでなく、もう一つ他の組織と異なるところがある。それは、トップ二人がいるだけでなく、非常に能力の高い幹部職員チームが存在することだ。

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最初の起こりは代表の熱い想い・情熱かもしれないけれど、やがて組織が発達して、理念に共鳴した優秀な幹部が一緒に経営・組織を支えている。


偉大なNPOがこのような「集団指導体制」で権限を分担しながら高い成果を出していることは、代表・リーダー一人のがんばりだけでは高い成果が出ないことを示唆している。高い成果を出すためには、頼りになる右腕や、強力なコアスタッフの存在が欠かせないのだ。

このような組織体制は成果が出るだけではない。
ご縁のある仲間たちと、同じ方向性に向けて一緒に仕事・活動をできることは、本当に楽しいことだし、魂が充実する。私の高いモチベーションが持続する原動力だし、活動が続く理由でもある。

私は代表だし、リーダーだから成果にこだわってしまう。
社会を良くしたくて活動を始めたわけだし、成果に対する執着心がある。
だから圧倒的に熱くなって他を引き離し、温度差をつくってしまう。

自分一人だけ「甲子園に行きたいんだ」と意気込み、他のメンバーの気持ちも考えずにつっぱしる。他のメンバーがあまり練習をしていないように見えて、あきらめたり、イライラする。うまく行くはずがない。。。

今のCRファクトリーは強いコミットメントのスタッフに支えられている。やっていて楽しい。自分一人ががんばっているんじゃなくて、みんなと何かをつくりあげているこの状態に、魂が(肋骨の奥が)ふるえるような充実感を感じる。

一人で攻めて守ってキーパーもして、1対11で戦ってきた期間が長かったから、全部自分で責任を取ろうとしてきたし、それ以上の活動の広がりを出せなかった。
ここ2〜3年で大きく考え方が変化しているのを感じます。
自分も含めた一人一人の力、組織の力、それらこそが成果を生み出し社会を変える推進力になる、という確信。
そしてそういうコミュニティや仲間の中で仕事をすることが、魂の充実やモチベーションの向上につながり、そして生きる意味・目的にもなる、ということを。

                        (代表 呉哲煥)

コラム「”通り過ぎて行く”インターンスタッフたち」

時々、インターンスタッフにこんな質問をされることがあります。
「呉さんや五井渕さんはずっとCRファクトリーにいて、
 私たちは卒業してしまえばインターン期間は終わりですよね。
 二人ともこんなにコミュニティが大好きなのに、
 寂しかったり辛かったりしないんですか?」

つい先日もその問いを投げかけられたところなので、
今回のコラムは”通り過ぎて行く”インターンスタッフのことをテーマにしてみます。

少し自分の話をすれば、
私は一時期、学校の教師になることを考えていました。
大学一年生には教職課程の単位も取っていましたし、
かなり身を入れて塾講師のアルバイトをしていました。
結果的に教師の道を選ばなかったのは、
まさにこの”通り過ぎて行く”ことへの不安が理由のひとつです。
ひとりひとりに真剣に距離近く向き合って、
感情を揺さぶられたり送り出したりしていくことを
約40年間心をすり減らさずに続けるという自信が持てませんでした。

・・・と思ったのに、いま同じことをやっているわけですね(笑)。
しかし、冒頭の問いに先に答えると、寂しくも辛くもありません。

私はCRファクトリーというコミュニティを”家”のようなものだと思っています。
代表の呉や事業局長の私をはじめとした”家長”がいて、
毎年家には長期のホームステイが来るんですね。9ヶ月とか、人によっては2年ほども。
それぞれの部屋で暮らしながら、家の仕事を一緒に真剣にやることで、
少しずつお互いに仲間になり、”家族”になっていく。
そしてホームステイの期間が終わると、みんな独立して新たな社会に旅立っていく。

残り続ける”家長”としては、いつでも帰って来ていいよ、と思っています。
時々しんどくなることもあるだろうし、楽しく笑い合える場所が必要なこともあるだろう。
ただそこにいるだけで居場所を感じる、あたたかさに触れたくなる時もあるよね。
リビングで一緒にお酒を飲んだり、たまにどこかに遊びに出かけよう。
もし家の仕事をまた手伝いたくなったら、もちろん一緒にやろう。
何かあったら、何もなくても、いつでも顔を出すのだよ。
ここはあなたの”家”で、私たちが一度”家族”になったことはこれからも変わらないのだから。

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そんなふうに考えているので、寂しくも辛くもありません。

ただ願わくば、それぞれに自分の”家”をつくっていってほしいとは思っています。
それが新しいコミュニティをつくるということで、
周りの人々、仲間や家族、自分自身の幸せを増やしていくことにつながっていくのでしょう。

   (事業局長 五井渕 利明)


コラム「孤独なときは寄り添ってあげたい」

こんにちは、代表の呉です。
「コミュニティ」や「つながり」にこだわって、26歳で独立して、もう10年以上やってきています。
なんでそこまで人生かけてこだわってやっていられるのか、それにはきっかけや過去の体験があるのです。

私の原体験は大学時代にさかのぼります。たまたま偶然、学科のクラスの友達に誘われてボランティアサークルに入り、たまたま偶然、サークルの先輩に誘われて養護学校の子どもたちに勉強を教えに行ったり、筋ジストロフィーや脳性まひで一人暮らしをしている方の介助に入ったり、etc。
サークル活動にのめりこんで、仲間と一緒に活動することの楽しさを知ったり、みんなで語り合う楽しさや充実感を味わったり、「みんな」がいることや、「仲間」がいることや、「つながり」があること、「居場所」があることの人生における価値・効能(?)を存分に味わうことになったのです。

私は大学3年生のとき、失恋をきっかけに半年間ぐらい引きこもります(笑)。
大学に行かず、昼夜逆転の生活で、夜は大学のまわりをうろうろ散歩したり海に行ったりして、朝帰ってきてお酒を飲んで寝るみたいな生活をしていました。
そんな自暴自棄のときも、私のことをほっておかない仲間がいました。
粘り強く見守ってくれて、声かけてくれて、ときに怒ってくれて、私は無事サークルに戻ることができました。みんなにとって私は大事な存在だったんですね。ありがたい話です。ちょっとあわくてイタイ青春の想い出です(笑)。

元々生きることや人生に肯定的で前向きでなかった私は、コミュニティによって変わりました。つながりがあって仲間が居て、こういう時間を味わい続けられるなら「もっともっと生きていきたい」と思いました。これは人生で最も重要と言えるほどの変化です。

こんな原体験があるから、NPOで事業・成果・組織をマネジメントしながらも、やっぱり一人ひとりにこだわってしまいます。孤独なときは寄り添ってあげたい。困っている一人を助けたくなってしまう。「そこに代表のリソースを使うのか」という問いもありますが、私にとっては重要な問いではありません。


経済的合理性からはきれいに説明できないのですが、代表のこの姿勢は組織の文化となり、強みになっているようにも思います。

ここからは持論になりますが、
コミュニティリーダーは「関わる人を幸せにする」という視点を持ってほしいと思います。
身近な人を大切にできる力は、きっと多くの人を幸せにする力につながっていくことになりますから。

(代表 呉哲煥)

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コラム「地域の”担い手”が備える3つの資質~何をやるか→誰がやるか~」

先日、私が講師として”地域活性化って、ナンだ!?”というテーマ での勉強会を開催しました。 ディスカッションではそもそもの話から盛り上がり、 “協働””ゆるキャラ””地域おこし協力隊””ご当地グルメ””コミュニティデザイン”など、 いろいろなアプローチについての考えや知見をシェアしました。 私が上映会展開を担っている映画「ふるさとがえり」の事例も交えつつ。 A4_omote_t06   そもそもの話と言えば、「地域活性化」という言葉の背後には、 地域とは何か(どこか)、活性化とは何か(誰のための、どんな状態か)、 という問いが常に付いてきますし、常に立ち返ることが必要な観点です。 そしてこのテーマがトピックとして取り上げられるとき、 多くは前述のようなアプローチ(何をやるか)に焦点があたります。 しかし同様に重要になるのは、そのアプローチの”担い手”(誰がやるか)です。 どんなに優れた事例・手法があったとしても、それを実際に現場で推進する、 主体としての”担い手”が不在では現実は動いていきません。 CRファクトリーでも様々な行政組織や地域の中間支援組織と一緒に 地域コミュニティの再構築や協働事業推進などを行っています。 やはりこの”担い手”をどう輩出・育成・支援するかということに 常に苦心しますし、結局はそこに帰結する場面も少なくありません。 この”担い手”とはどんな人なのか、どんなことが必要なのか。 実際に担っている人たちの顔を浮かべながら考えてみたら、 NPOのスタッフにもかなり共通性のある、 3つの資質が浮かび上がってきました。 ◆コミットメント ◆エンゲージメント ◆仲間 ◆コミットメント まず、アクションを”自分事”として考えて、強い主体性を発揮して、 楽しみながらどんどん推進力を高めて突破する、”コミットメント”が 不可欠だと思います。 地域で何かを起こそうとしたときには、 本当に本当に多様なステークホルダーが関わります。 そこには利害もしがらみもあるし、スタンスも背景も様々です。 待っていても自然には解決しない事柄ばかりの現場では、 「自分がやるんだ」という強いコミットメントこそが実態をつくり上げていくことになります。 ◆エンゲージメント 風景、食、歴史、文化、物語、人。 地域のことをどれだけ愛しているかという”エンゲージメント”は、やはり大切です。 その担い手にとっての“始める理由”にもなり得ますし、 ”やり続ける理由”として気持ちの中の大きな割合を占めるでしょう。 「なんだかんだ言っても、好きなんだよね」 そんなシンプルな想い・愛着が原動力になり、 さらに周りの人を巻き込む魅力にもなっていきます。 ◆仲間 最後に、”仲間”の存在です。 応援してくれる支援者や共感者の存在ももちろん大切ですが、 ここでの”仲間”とは、ともに考え、ともに動いてくれるパートナーのことです。 漫画「ワンピース」風に言えば、”一緒に船に乗り込む奴ら”です。 地域の現場に限ったことではありませんが、 「誰がやるか」と同様に「誰とやるか」も、 特にモチベーションの継続のためには非常に大きなポイントになるでしょう。 地域活性化も担い手づくりも、決して”共通の答え”のある問いではないと思っています。 そんなに簡単なことでもないと、感じています。 常にそれぞれの現場で試行錯誤しながら動き続けることで、 ようやく少しずつ近づいていくことができるのでしょう。 歩みを止めず、関わる地域にしっかりと向き合い続けていきたいと思います。 (事業局長 五井渕 利明)

コラム「コミュニティリーダーはマメであれ」

こんにちは、代表の呉です。
成果を出すためには、チームメンバー一人ひとりの「コミットメント」と「組織力」が欠かせないですね。
そして、その「コミットメント」と「組織力」を上げていくためには、関わるメンバーたちと情報を共有し、気持ちを共有し、相互理解をし、信頼関係を築くことが重要です。

では、そのためにリーダーがやるべきことは何か?
いろいろあると思いますが、ここでは「マメなコミュニケーション」にフォーカスを充てたいと思います。長年の経験から、コミュニティのマネジメントには「マメなコミュニケーション」が非常に重要だと感じているからです。

どんな場面でその必要性を痛感するかというと、
◎ イベントに参加者を集める(集客)
◎ ミーティングにスタッフを集める(日程調整・出欠確認)
◎ 各業務やタスクの進捗を確認する(進捗確認)
などです。

ゆるやかで多様な関わり方が特徴の非営利組織(NPO・コミュニティ)においては、通り一遍の上意下達コミュニケーションでは、関係者の興味を引くこともできなければ、日程をおさえることもできなくなってしまいます。

「マメなコミュニケーション」を通じて、メンバーの意識を喚起し、イベントやミーティングなどの場に集め、そこで対話や交流を生み出していくことで、徐々に一人ひとりの温度も上がり、チームとしての温度も上がっていきます。

ボランティアマネジメントにおいては、「給与なし」「権限なし(課長だぞ!とか言えない)」「契約なし」の3なし状態ですから、それらがない中で「モチベーション」や「コミットメント」を引き出して、業務遂行や成果創出に導かなくてはなりません。
これはなかなか大変なことで。人間力も問われます。(その分鍛えられます!)

人間力はさておき、短期的ですぐに努力して変われるところは
「マメなコミュニケーション」でしょう。


CRファクトリーでは、ミーティングのポイントで「日程調整・出欠確認にこだわる」と説いています。本当にここがポイントだと思います。
勝手に人は集まらないので、リアルな場(イベント・ミーティング)にみんなを集める「マメなコミュニケーション」を実践してみてください。

                  (代表 呉哲煥)

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